一般人でも勇者に・・・
「で、のこのこついてきてしまったと・・・。」
二人に話を聞くと、俺が考えてる間に突然扉が開いて少女が入ってきて、
「・・・来て」
とだけ言われ、ついてきてしまったらしい。
「・・・はぁ。」
さすがにこの二人の行動には呆れてしまった。
よく言うじゃないですか。
「知らない人については行かない」と。
なのに、あと少しで高校三年生になるって輩が、こんな簡単なことを守れないなんて、世の中甘くなったと俺は思った。
「って、ここ、普通じゃないよな。」
「ん? なんか言った?」
「いや、特になにも」
こんな独り言が聞き取れるんだったら、普段の声にも反応してほしいものだと、心のなかで毒づきながら先頭を歩いている少女を見る。少女はどこからどう見ても、10才くらいで、白いワンピースに白髪の長髪、肌も白く、まるで雪の妖精とでも表せそうな格好をしている。
「どこまで、行けばいいんだ?」
試しに話しかけてみるものの返事はなく、振り向きもしない。
こんなことで苛立つ俺ではない。
「ここはいったいどこなんだ?」
様子をうかがうため、少し疲れぎみに言ってみるが、やはり反応はなかった。
「ねぇ、漣。とりあえず、ついていこうよ。彼処にいてもなにもないんだしさ。」
由が俺の服の裾を引っ張り、不満げに言う。
「ああ、いや。別に何処に連れてかれるかが不安なんじゃなくてな、あの子がしゃべらないのが不思議で話しかけてるだけだよ。」
俺は少女に聞こえないくらいの小声で由に説明する。
「ああ、なるほど!」
いきなり由が大声を出したせいで、少女のすぐ後ろを歩いている光がびっくりしてこっちを振り向いた。
由は、あっと片手を口にあて、苦笑いしながらもう片方の手を光に向かって振った。
光は小さなため息を吐きながら前に向き直って少女のあとを追った。
二人に話を聞くと、俺が考えてる間に突然扉が開いて少女が入ってきて、
「・・・来て」
とだけ言われ、ついてきてしまったらしい。
「・・・はぁ。」
さすがにこの二人の行動には呆れてしまった。
よく言うじゃないですか。
「知らない人については行かない」と。
なのに、あと少しで高校三年生になるって輩が、こんな簡単なことを守れないなんて、世の中甘くなったと俺は思った。
「って、ここ、普通じゃないよな。」
「ん? なんか言った?」
「いや、特になにも」
こんな独り言が聞き取れるんだったら、普段の声にも反応してほしいものだと、心のなかで毒づきながら先頭を歩いている少女を見る。少女はどこからどう見ても、10才くらいで、白いワンピースに白髪の長髪、肌も白く、まるで雪の妖精とでも表せそうな格好をしている。
「どこまで、行けばいいんだ?」
試しに話しかけてみるものの返事はなく、振り向きもしない。
こんなことで苛立つ俺ではない。
「ここはいったいどこなんだ?」
様子をうかがうため、少し疲れぎみに言ってみるが、やはり反応はなかった。
「ねぇ、漣。とりあえず、ついていこうよ。彼処にいてもなにもないんだしさ。」
由が俺の服の裾を引っ張り、不満げに言う。
「ああ、いや。別に何処に連れてかれるかが不安なんじゃなくてな、あの子がしゃべらないのが不思議で話しかけてるだけだよ。」
俺は少女に聞こえないくらいの小声で由に説明する。
「ああ、なるほど!」
いきなり由が大声を出したせいで、少女のすぐ後ろを歩いている光がびっくりしてこっちを振り向いた。
由は、あっと片手を口にあて、苦笑いしながらもう片方の手を光に向かって振った。
光は小さなため息を吐きながら前に向き直って少女のあとを追った。