嘘の恋愛進行中【完】
私は関係ないのに
どうしてもと頼まれてしまった
家に帰ってもすることないし
別に構わないんだけど
でも問題なのが親友が告白する相手
それが
学年一モテ男の
望月慧
勉強もそこそこ出来て、運動神経も良く
なおかつ、世に言うイケメンという部類に入る彼は
非の打ち所がない
いつも周りには女子がいて
笑顔を振りまいている
私にとっては不愉快にしか思えないその行動が
女子にとっては王子様に見えてしまうのだろう
そんな蜘蛛の巣に引っかかってしまったのは
私の親友も一人のうち
どうせ裏の顔は
悲惨なんだろうな…
なんて彼のことを想像する
とは言っても
実際彼をマジマジと見たことのない私には、なんとも言いようがない
それよりそろそろ時間だ
親友が彼に告白すると言っていた時間が今から15分前
もう帰ってきてもいい頃だと思う