嘘の恋愛進行中【完】
花火大会の会場とは真逆に行ったため
人通りが少ないこの道
「慧くん///」
「何なの…可愛すぎんだけど…///」
私を抱きしめたまま、額を肩に乗せてくる
「ちょっとこのままでいさせて」
なんか今日の望月慧は可愛いな
私は望月慧の頭をポンポンと触る
「何?」
「ううん、何にも
ただ…今日は何だか可愛いな〜って思ってさ」
「その言葉、そっくりそのまま返してやる」
顔を上げた望月慧は
何だか嬉しそうに笑っていた
そして
チュッ
一瞬、たった一瞬だけの触れるキス
それを私の唇に落とした