嘘の恋愛進行中【完】
ザワザワと周りからすごい見られてる…
私と望月慧が歩く道は
なぜか前にいた人たちが開けてくれる状態に
やっぱ、こんな格好で外に出るんじゃなかった…
後々後悔している私をよそに
望月慧は辺りをチョロチョロと見渡している
「何か探してるの?」
「なんか食いもんないかな〜ってな」
周りより一つぐらい頭が抜けている望月慧だから
探すのは簡単だろう
それに比べて、私は人の肩を見て歩いている状態
ちっさく生まれてきた自分
もっと大きく生まれたかったという、欲望
でも時すでに遅し
「あっ!あったぞ」
何かを見つけた望月慧
「俺のダチがやってんだ
すぐに貰ってくる」
そう言って歩くのを早めた望月慧
私は少し、人混みを避けて
傍にあるベンチに座る
何を貰ってくるのかな?
焼きそば?
たこ焼き?
はしまき?
かき氷?
なんだろ?