Hell・God
翌日


商人「よ、昨日来たよな。名前教えてくれ」


ヨ「ヨシュア・ワグナー。」


ぼくは得意気に、履いていたブーツを
タン、と高くならした。


商人「ヨシュア、今日はなんの用だい?」


ヨ「…香辛料が欲しいんだ。安く売ってくれないかな?」


商人「値段による。いくら持ってる?」


ヨ「昨日より持ってきたんだ!15レアル…だけだけど」


商人「…何が欲しい」


ヨ「胡椒」


商人「分かった、10レアルで胡椒を売ってやる。残りの5レアルで服を買え。」


ヨ「ありがとう、おじさん…」


商人「ははっ、このままじゃ俺の店、破産するかもな」


商人は照れくさそうに笑う。

ぼくもそれにつられて笑った。



そしてその日はの夕食は、薄く切り分けた肉に、胡椒で焼いた物を食べた。


ヨ「あ…美味しい…」


今まで食べたことのないような味。


確かに、銀ほどの価値があるかもしれない。


明日も商人のおじさんに安く売ってもらおう。


肉をあっという間に食べ終わったぼくは、深い眠りについた。
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