いつの間にか世界の敵になっていました【完結】


私が角を見ているのが分かったのか、拓斗は右手を頭に這わすと、その角をギュッと潰すように握り締める。



「優希」

「何?」



「ここは異世界だ。」

「うん。」



「この国は、魔族の国だ。」

「まぞく……」



「俺は…………魔王だ。」

「拓斗が、魔王」



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