夜の図書室で
「王子様!」
え? なに、どうした。
雷に打たれたように、ナナちゃんは眼を見開いたまま、表情が動かなくなった。
王子様、というのが記憶につながる言葉だったのか?
このリアクション、そうなんだろう。
そうなんだろうけど、王子様? 中二の女子と王子様にいったいなんのつながりが。
「王子様ってなに? あーこれ思いだせない」
ナナちゃんの声が教室に響いて、消えた。両手の指を神様にお祈りするときみたいに組んで、思いだしたいことが思いだせない気持ち悪さを味わっていた。
え? なに、どうした。
雷に打たれたように、ナナちゃんは眼を見開いたまま、表情が動かなくなった。
王子様、というのが記憶につながる言葉だったのか?
このリアクション、そうなんだろう。
そうなんだろうけど、王子様? 中二の女子と王子様にいったいなんのつながりが。
「王子様ってなに? あーこれ思いだせない」
ナナちゃんの声が教室に響いて、消えた。両手の指を神様にお祈りするときみたいに組んで、思いだしたいことが思いだせない気持ち悪さを味わっていた。