素直になろう
「じゃあお前、今本当に付き合ってるやつはいないんだな」

「…うん。いません」


桜田の落ち着いた声に安堵しつつ、私は嘘をついてしまったことを反省した。



「もし、お前に付き合ってるやつがいたら、今から会ってでもなんとかしようと思ってたから… よかった」


ああもう。そんなこと言われたらますます嬉しいじゃない。





「ーよし、帰ろう」

「え?いやいや、まだ全然飲んだり食べたりしてないし。私まだお腹空いてるし」


そうなんだ。緊張が解けたらほっとしてしまって、今にもお腹が鳴りそうなんだ。
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