素直になろう
「2年間、何も言ってこなかったじゃん!だから私、せめて友達で、こうやって2人で飲む仲でいられれば…って、ずっと思ってたんだよ!」


そう、そうなの。告白して振られたら、気の合う同期って間柄に戻れない気がして。それが怖かった。




「俺もだよ」

「……」

「俺も、お前には同期以上には見られてない気がして。だから、振られるくらいなら、このままで…って思ってたんだよ」



さっきまでと違い、ポツポツと喋る桜田に、また胸がキュンとさせられた。



「…なあ、俺たちって、両想い ってことで、いいんだよな」

改まってそんなことを確認してくる桜田に、うん… と一言返すのが精一杯だった。





「ーよし! じゃあお前、彼氏に『好きな人ができました』って言え!」



「……え」
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