恋することを知った恋
周りから見たら小さなことかもしれないけど、あたしにとっては大きな出来事で、これから何度も思い出すことになるであろう大切な時間だった。
あたしは黒瀬先輩のことを昨日より多く知ったし、黒瀬先輩もあたしのことを昨日より多く知ったはず。
まだ出会って5日しか経っていないけど、こんなにも毎日は濃密だ。
恋――。
またあたしもこうやって、恋をするなんて。
そして、恋ってそんなに悪くないものなんだって実感することができた。