恋することを知った恋
どうやらラッピング担当の店員さんを呼んだらしい。
「はーい」
そう言ってラッピング担当の店員さんは、さっきの男の人が買うネックレスを丁寧に扱い、慣れた手つきでラッピングし始めた。
「また他のピアスもぜひ見にいらしてくださいね」
お金を払ったあたしに、店員さんは袋を渡した。
「はい、また来ます」
あたしは店員さんの目を見て笑って、その袋を受け取った。
「ありがとうございました」
店員さんも笑って、あたしを見送った。