恋することを知った恋

あたしは途方に暮れて、窓の外を見つめる。

あたしの気持ちとは裏腹に、部活生の元気な声が聞こえてくる。

「まだ諦めるなって~」

麻奈美はパーティー開けをしたスナック菓子を食べながら、余裕の表情であたしに笑った。

「絶対体育館にある!行ってみよ」

麻奈美はあたしよりも先に立ち上がって、自信満々にあたしの背中を叩いた。

「探すよー!」
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