恋することを知った恋
20代前半くらいの男女が、なにやら楽しそうにランチを始めた。
「いつもお前に迷惑かけてばっかだからな~、今日は全部俺の奢り!」
「嬉しい~~ありがと~~」
カップルの会話っていつもハートのオーラがある。
あたしはカフェオレを飲んだ。
目をそらして、耳だけを少し傾けた。
「ねえねえ」
彼女が彼氏になにかを話しかけている。
あたしのところまでは全部は聞こえなかったけど、途切れ途切れだと聞き取れた。
「だから、ずーっと一緒ねっ」
ずっと一緒。