恋することを知った恋

どうしよう。

そんなことになったら、ピアス探すどころか黒瀬先輩との会話を探してしまうだろう。

でもそんなあたしの心配は、無用だった。

「せっかく4人いるから4手に別れようぜ?」

湧太先輩の言葉だった。

安心したような、残念だったような。

あたしはどっちにしても落ち着いた気持ちを確かめて、ふと麻奈美に視線を向けた。

「あ、あ~!そうですね!」

すごく残念そうだけど。
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