恋することを知った恋
あたしはあからさまに落ち込む麻奈美を見て、少し笑ってしまう。
分かりやすくていいよな、麻奈美は。
「んじゃアプリでグループ作っといて、見つけたらそいつがどこにいるか連絡!んでそいつんとこに集合!んで解散!これが一番早いんじゃね」
「さすが湧太先輩!それにしましょ!」
アプリの、グループ。
麻奈美はきっと湧太先輩の意見に反対することはないから、今回もまた素直に受け入れた。
「それだと効率いいよな」
黒瀬先輩も、賛成なようだ。
頷きながら、スマートフォンを取り出す。