恋することを知った恋



「いらっしゃいませ、2名様ですか?」

ファミレスの店員さんが、あたしたちに声をかける。

あたしが店員さんの言葉に頷いたとき、店の奥から聞き覚えのある声が聞こえた。

「お、麻奈美~」

「湧太せんぱーい」

え。

あたしは、その声のするほうを見た。

すると奥の席には見慣れた金髪が席から腰を浮かせて、あたしたちに手を振っているのが見えた。
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