恋することを知った恋
いつもあたしの想像以上の未来が待っているから、気持ちが追いつかない。
あたしはずっと足元を見つめる。
とんだ勘違いだけど、なんだか2人きりになったような感覚が大きくなってくる。
2人きりで椅子に座っているような感覚が。
黒瀬先輩の、大きな足。
少し離れて横に並んだあたしの足は決して小さくないはずなのに、とても小さく見えた。
黒瀬先輩は有名なブランドのスニーカーを履いている。
大人っぽいよなあ、と思う。