恋することを知った恋
「あたし喉渇いたのでドリンク頼んでもいいですか?」
麻奈美の声に、あたしは視線を上げた。
「いーよ頼もうぜ」
湧太先輩が、麻奈美とあたしにメニューを渡した。
「どうしようかな、あ、じゃあ紅茶にします」
麻奈美はドリンクを決めると、あたしを見て少ししてから声をかけてきた。
「杏里は?」
「あたしは…アイスコーヒーで」
いつもならカフェオレを頼むんだけど、今日は何故かコーヒーにしてしまった。