恋することを知った恋

友情とオレンジジュース





「は~歌った!杏里歌っていいよ、あたし休憩」

「あたしも歌いすぎて疲れた、休憩」

あたしと麻奈美は、カラオケに来ていた。

部屋の時計は午後19時を示していて、ソファに座り込んだあたしはオレンジジュースを喉に通した。

久しぶりに、女子高生を満喫している気分。

あたしは普段から友達と遊びに行ったりしないほうだ。

それに休日もひとりで過ごすことがほとんどだから、こうやって麻奈美と放課後に制服で出かけると本当に“女子高生”の気分で、あたしはとても満足していた。
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