恋することを知った恋
そんな懐かしい思い出をよみがえらせながら、あたしはひとつのピアスを手に取った。
三角形で落ち着いたトーンの色が可愛いピアス。
真ん中にはひとつキラリと光るストーンが付いている。
それを見ているあたしは自分でもわかるくらい子供のようで、思わず笑いそうになった。
「そのピアス素敵ですよね」
明るい茶髪でボブカットの可愛らしい店員さんが、笑顔であたしに話しかけてきた。
「はい」
あたしも気づけば笑顔になってて、そのピアスを見つめていた。