貴公子VS御曹司✳︎彼女の心を掴むのは
「えー!嘘!」


思わず、感情のままに叫んでしまった。


『本当だよ。彼が美咲のことを気に入ったらしい。

彼なら釣り合いもつくし、ビッグチャンスだぞ?』


「うん…。」


『どうした?気が乗らないのか?』


「やっぱり、いきなりすぎて…。」


『そうか…。でも、最後は美咲が決めなさい、』


「えっ?」


おじいさまは絶対に受けろというと思っていた。


『結婚とは会社の利益だけを求めてするものではない。

その相手を本当に愛して生涯を共にする覚悟を持ってするものだ。


今すぐに決めないでもいい。

よく考えて受けなさい。』


「おじいさま…。わかりました、少しだけ時間を下さい。」


おじいさまのこういうところが好きだ。


絶対に最後は私に選ばせてくれる。


心の広さ、考えの深さに気付かされるほど、祖父との違いを知らされる。

でも、そう言えば、母も父も恋愛結婚。

確か…父がレストランで働いていた母に

一目惚れ。母も父に一目惚れして一ヶ月で結婚したとか…。

祖父も祖母とは婚約者候補だったが、

ビジネス面ではもっと適した人が

いたが、祖母を選んだそうだ。
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