不器用少女の恋
「瑠衣くん、どうして…」
「迎えに来た」
無邪気に笑顔で言う瑠衣くん。
「…友だち?」
「え、はい」
「愛由香の親友の美咲って言います」
まっすぐ瑠衣くんを見て言う美咲。
「こんにちは」
「…こんにちは」
「俺は…「瑠衣さん、ですよね」」
瑠衣くんの言葉を遮って美咲が言った。
「知ってたんだ」
「愛由香に聞いていたので」
「そっか」
「愛由香を迎えに来たんですよね?」
「ああ」
「そうですか…じゃあね、愛由香」
「うん…ごめんね?」
「大丈夫、じゃあね」
「うん、ばいばい」
手を振って美咲は去って行った。