不器用少女の恋
「私は、正直あなたが嫌い。あの子を1人にしたから。あの子を苦しめたから」

当たり前だ。

当然なんだ。


「でも、あの子は…」

そう言って愛由香の友だちは下を向いた。


「…悪かった。もう間違わない。もう、傷つけない。そばにいる。絶対に、離したりしない」

俺にとって、愛由香のそばにいることが、なによりも正しいってわかったから。


「ありがとう、愛由香のそばにいてくれて」

俺が言うことじゃないけど、それでも…感謝してるんだ。

心から。


「今度は、俺があいつを守るから」

俺はそれだけ言って走り出した。

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