出会い、別れ、再び
後日聞いたのだが、女……エミは社会人で、大学生のころ、アメリカの有名な大学に通っていたのだという。
親が学者で、幼いころは学者を目指していたのだが、大学を中退して、日本にやってきたらしい。
「なぁ」
そして、今は司書をしながらの物書きをしているそうだ。
「エミが書いた本、読ませてよ」
「うるさい。言ったでしょ、ナツには早いって」
「何、官能小説?」
「……ばーか。お子ちゃま」
本を読め。
俺は毎日図書館に通った。
エミには「エミと付き合いたいなら、お互いを高めあえる人間じゃなきゃいや」と玉砕された。