追いかけっこが、終わるまで。
オフィスビルの前に車をつけると、光輝くんはハンドルから左手を離し、身体ごとこちらを向いて、いってらっしゃいと言った。
左手でシートベルトを外しながらその笑顔に出会った私は、何も考えずに流れでその手をそっと彼の肩にかけ、頰と頬を触れ合わせる軽いキスをした。
左、右、左と3回繰り返すのは、親しい間柄の挨拶。
身体を引くと、全く予想外だったらしく驚いた様子の光輝くんと目があった。
あ、調子に乗って親しげすぎたかも、と後悔が襲った瞬間、顔が近づいて唇に、柔らかいキスが来た。
違うんだってば、挨拶だってば、と心で言い訳したけど伝わるわけもなく。
照れ隠しに目を逸らしながら、いってきますとつぶやいて助手席のドアを開けた。
閉めようとするドアのウインドウがするすると下がって、顔を見せた光輝くんと目が合い、上目遣いの笑顔で、連絡するよと言われた。
ずるい、かわいい。
お礼を言い忘れたことに気づいて慌て、走りさる車に後ろから心をこめて一礼した。
車が見えなくなるのを待って一気に振り向いて、オフィスへ走り出す。
さあ、切り替えて仕事だ。
左手でシートベルトを外しながらその笑顔に出会った私は、何も考えずに流れでその手をそっと彼の肩にかけ、頰と頬を触れ合わせる軽いキスをした。
左、右、左と3回繰り返すのは、親しい間柄の挨拶。
身体を引くと、全く予想外だったらしく驚いた様子の光輝くんと目があった。
あ、調子に乗って親しげすぎたかも、と後悔が襲った瞬間、顔が近づいて唇に、柔らかいキスが来た。
違うんだってば、挨拶だってば、と心で言い訳したけど伝わるわけもなく。
照れ隠しに目を逸らしながら、いってきますとつぶやいて助手席のドアを開けた。
閉めようとするドアのウインドウがするすると下がって、顔を見せた光輝くんと目が合い、上目遣いの笑顔で、連絡するよと言われた。
ずるい、かわいい。
お礼を言い忘れたことに気づいて慌て、走りさる車に後ろから心をこめて一礼した。
車が見えなくなるのを待って一気に振り向いて、オフィスへ走り出す。
さあ、切り替えて仕事だ。