追いかけっこが、終わるまで。
いろいろ思い出しながら寝たからか、春樹と別れた時の夢を見た。

事実は改変されていて、私は春樹に喚き散らしていた。私に期待しないでよ、ほっといてよって。

泣きながら目が覚めた。スッキリしていた。



言えてよかった。夢の中だけど。

ごめんねごめんねって、ずっと思ってたけど。もしかして私、怒りたかったのかも。



私だって努力した。でも、どうにもならなかった。大切だったけど、傷つけた。

そんな私をそろそろ、許してみてもいいのかもしれない。

誰かの期待に応えようとしないで、自分の心に応えて生きてみてもいいのかもしれない。



自由にしている姿を好きだと言ってくれた人がいた。こんな私を面白いと言ってくれる人がいる。

こんなにダメな私のままでも、いいのかもしれない。



光輝くんが何を話したいのかわからないけど、私にも言いたいことがある。

期待して傷つくのは怖い。でも会いたい。

長谷川先輩じゃなくて、今の光輝くんのことをもっと知りたい。

付き合うのは想像できないと言ったけど、ただ姿を見るだけで満足だった幼い恋はもう終わって。

そばにいたいと思う。



あの人のそばで、あの軽やかな空気に触れて、私も息ができるといい。
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