さいごの夢まで、よろこんで。
時間を忘れて、ひたすら笑い転げた。
翔太のことが好きだってわかってから、すごく悩んだ。
だって、この先どうなろうと、上手くいってもいかなくても、私に用意された結末は一つしかないことを知ってるから。
これからも、ずっと翔太といたい。それは変わらない。
だけど、好きでも嫌いでも、私の気持ちなんて関係なく、それは叶わない。
今まではよかった。
残り少ない時間、翔太と出来るだけ思い出を作ろう。ただそれだけだった。
それなのに。
会えなくなるってわかってるのに、この感情は酷いと思った。あまりにも酷い。
一緒にいても、前みたいにただ楽しいだけじゃいられなくなってしまった。
一緒にいると、心が痛くて、苦しくて、辛くて悲しい。
気付きたくなかった。好きになんて、なりたくなかった。よけいに悲しい。こんなにも離れたくなくなる。
これ以上は一緒にいられない。
翔太から離れたら、きっとこの痛さも、苦しさも消えてくれる。
これ以上この症状が悪化する前に、今より悲しくならないように、もう終わりにしたい。
次の週末、翔太と出かけるのを最後にしようと決めた。