廃想集 『カワセミ啼話』
オマエノ気持チナラ良ク解ル
ハラワタの中でぐつぐつと煮えたぎるノイズを纏った声がする
オマエノ気持チナラ良ク解ル
抑え込んで飲み下した苦くて硬い塊が腹の中でごろごろと動き回る
オマエノ気持チナラ良ク解ル
いっそナイフで切り裂いて取り出してしまえれば耳障りなそいつは消え失せるのか
オマエノ気持チナラ良ク解ル
だから その剥き出しのナイフは俺じゃなくアイツらに向けろ、と声がする
囃し立てるその声と急かすように繰り返す内側を叩く感触が日に日に膨らんでいく
オマエノ気持チナラ良ク解ル
此処ハ暗クテ狭インダ
早ク此処カラ出シテクレ
俺ノ気持チガ解ルダロ