廃想集 『カワセミ啼話』


 しかし、それから心構えだけを充分にしただけで予告されたに日には何も起こらなかった。


 日付だけを云い渡された僕は次第にいらだちを憶える。いったい、いつの、何年の3月3日なのか?
 このまま、いったい何年待たなければならないのか?


 僕の代わりに死んだ猫は今頃、何を思うのだろうか?



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