だから、俺にしとけよ。



入谷くんは慣れているかのように、そのお店に入る。



「いらっしゃい。って志貴じゃん。
今日はかわいい子もつれてんね」


「おっちゃんどうも。
かわいいっしょ」



入谷くんはこのカフェの店主と知り合いみたいで仲良さげに話している。


私はというと、カフェの雰囲気がとても好みで思わずほっこり。




「名前は?何ちゃん?」


急に店主から声をかけられ、ハッとしながらもすぐに答える。




「相崎伊都です。入谷くんのクラスメイトです」


「伊都ちゃん。彼女じゃないんだ?」


「今はね。だけど俺の未来の彼女」


「やめて」



入谷くんの言葉にすぐに拒絶をすると、店主に笑われる。

少しぽっちゃりの店主は、笑い方が豪快だ。




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