だから、俺にしとけよ。
集団合宿実行委員
「伊都ちゃんおっはー」
私が教室に入るなり、元気に挨拶をしてきたのは入谷くん。
昨日の今日で、朝から絡んできた入谷くんに驚く。
昨日初めて話したから、もちろん挨拶もされたの初めて。
「いつもあの男と登校してるんだね。
幼なじみの持田京介くんと。
家は隣で生まれた時から一緒で、ずっと片想いか。健気だね」
「調べたの!?」
「まぁね」
自分の席に着いた私の前に、机に腕を置き枕みたいに顔を倒す。
そして私を見上げてニコッと微笑む。
爽やかな笑みだけど、言ってるセリフは怖いから。
昨日でそんなすぐに情報を集めるなんて。
「クールに装ってるけど女遊びが激しくて、とっかえひっかえ。
毎日家に違う女の子を連れ込んでるって、伊都ちゃん可哀想だね」