だから、俺にしとけよ。
京ちゃんの心の隙間を埋めてあげることができなかった。
京ちゃんが1番辛い時に、もっと強引にでも踏み込んでおけば良かった。
だから私は……。
「伊都!早くしないと遅刻するよ!」
お母さんの声で、のそのそとベッドから降りる。
起きてすぐにまた考えてしまっていた。
私は何度考えても、ここに行きつく。
もう答えは出ている。
それでもこんなに悩んでいるのはきっと……本当にこれでいいのか困ってる。
そう、歩美ちゃんの言う通りなんだ。
歩美ちゃんは私の気持ちを全て理解しくれていた。
その上で私に考えさえた。
この壁に立ち向かわせた。