だから、俺にしとけよ。
高笑いをするひろちゃんは自分が犯人だと認めた。
両手で口を覆って、その場を見つめる。
本当に?
「伊都はお前とは違う。
そんな女じゃない」
「京介くんは騙されてるのよ!
そうに決まってる!顔はかわいいもんね!!」
「お前が伊都の何を知ってるんだよ」
「女の子同士の方が裏の性格とか……」
「俺が何年あいつと一緒にいたと思ってんだよ!
お前の何倍、何百倍も俺はあいつのこと知ってる。
それを知ったように言うなよ、不愉快だ!」
京ちゃんが声を荒げる。
その言葉に嬉しさが込み上げてくる。
「二度と伊都に近づくな。
分かったら俺の視界から消えろ」
京ちゃんに冷たく言い放たれて、ひろちゃんは急いで教室を出て行った。
私がドアのすぐ横にいたのも気づかないくらい、すごい勢いで。