だから、俺にしとけよ。
幸せになって
―京介Side―
伊都と付き合って2週間経った。
両親のことがトラウマで恋愛というものを信じていなかった。
だけど、伊都は恋愛感情なんだって思った。
小さいころからずっと一緒で、そばにいてくれた伊都。
俺がどんなに情けなくてかっこ悪いやつだったにも関わらず、笑顔でいつも俺を見てくれていた。
他のやつにとられたくないのは、ずっと一緒にいたから。
俺だけを見ていてほしいのは、妹が兄を真似するようなあの感覚があるからだと思っていた。
でも、どこか違った。
この感情は何なのか。
恋を知らない俺だったけど、これが恋だと思えばしっくりきた。