だから、俺にしとけよ。
私は人見知りな方だから、自分からはなかなか話せないんだ。
6クラスある中で、私は1組、京ちゃんは6組と端と端になってしまった。
京ちゃんのいない教室に行きたくないよ……。
「伊都なら大丈夫。
頑張れ」
「……うん!」
京ちゃんに大丈夫って言われたら、すごく安心する。
本当に大丈夫な気がするなんて、私は単純かな。
私が大きく頷くと、大きな温かい手で頭を撫でてくれた。
そのおかげで何でも頑張れるパワーがどこからか湧いてくる。
「じゃあな」
「またね」
小さく手を振って、お互いの教室に行く。
高校でもこうやって京ちゃんと登校できるなんて幸せすぎる……。