だから、俺にしとけよ。
私は物心ついたころから京ちゃんだけが好きなのに。
やっぱり、そろそろ女としての魅力を身に付けなきゃいけないのかもしれない。
でももし、女としての魅力を身に付けられたとして、京ちゃんに告白して振られたらって考えたらどうしても怖くなる。
うん、ダメだ。
それなら私は妹みたいに幼なじみとしてそばにいられる方が良いってやっぱり思う。
「……歩美ちゃん」
「はいはい」
優しい声で返事をして、頭をよしよしと撫でてくれる。
その手にすごく落ち着いて、そのまま眠りについてしまった。