だから、俺にしとけよ。
「伊都、最近おかしいよね?」
「え?どこが!どっこもおかしくないよ!!」
「クリームパンのクリーム、落ちてるけど?」
「ほぇ?うわっ!どうしよ!」
今はお昼休みで、歩美ちゃんと一緒に教室で食べていたんだけど、私の様子がおかしいらしい。
机に零れてしまったクリームをティッシュで拭く。
あーあ、もったいないなぁ。
なんて悲しくなりながらも、手を動かす。
綺麗にふき取ったティッシュはゴミ箱へ。
席に戻り、座り直す。
「入谷と何かあった?」
私が座ったのと同時にそんな問いを投げかけられる。
バッと顔を歩美ちゃんに向けると、ニコッ。いや、ニヤッと笑う。
いったん落ち着かせようと、パックのお茶に手を伸ばしストローに口をつける。