LOVE GAME
「茜君は、付き合ってる人とかいないの?」
「んー、付き合ってる人は…いないかな。」
「…じゃぁ、好きな人…?」
私がそう問えば茜君は照れながら、はははと爽やかに笑う。
な、なんと…!
こんな男女共に人気のある爽やか少年が片想いなんて!
相手はどんな人か気になるが流石にグイグイ聞くのはダメだよね、我慢我慢。
「頑張ってね…!」
「…ありがとう。小鳥遊さんが応援してくれるといける気がする。」
笑顔で言った茜君は、じゃぁ練習再開しよっか。と続けた。
皆頑張ってるんだな…。
私も頑張らないといけないなぁ。
あの須藤君のお家にお邪魔させてもらった日以降、連絡も取ってるし、放課後2人っきりで喋る事もあった。
でもあんな甘い雰囲気になる事は無く、勿論、好きとも言われてない。
どうにか前に進まなくては…!
「今日の練習はここまでにしよっか。」
「うん、そだね。」
「明日は放課後部活あるから、昼休みとか練習出来る?」
「大丈夫!忙しいのにごめんね、ありがとう!」
じゃぁまた明日ね、と言って今日の練習は終えた。