LOVE GAME
学校から少し歩いた所にある100均に着き、私はカゴを持って必要な品物を入れて行く。
あれ、よくよく考えてみたら、これって、放課後デートっぽい⁉︎
いやそりゃ、前放課後に校舎裏でお菓子食べたり須藤君のお家にはお邪魔したりしたけれども。
こんな何処かに寄ったりっていうのは、初めてだよね…。
いや、買い出し!買い出しなんだけどね⁉︎
でもやっぱり嬉しいな、と思うわけで!
わざわざ私との時間作ってくれたし…。
「てかさ、何で美沙子が買い出しなの?」
「あ、私文化祭実行委員なの。」
「…へー。面倒くさそう。」
「うん、色々仕切ってやらないとダメなんだよねー。」
ははは、と苦笑いしながら言うと、よくやるね、と呆れながら言われる。
そう言えば須藤君は委員とか…やってるわけないか。
そもそも授業に出てるのかも怪しいし、イベントとか苦手って言ってたから絶対文化祭も出ない気なんだろうな…。
「須藤君のクラスは何するの?」
「…知らない。」
「…須藤君さ、文化祭参加しない気でしょ。」
「うん。」
まさかの即答ですか。
そんなにイベントが嫌いなわけですか。
私知ってるんだから、須藤君のクラス、執事喫茶やるの!
それ聞いて須藤君の執事姿見てみたいって思った私の気持ちどうしてくれるんだ。
噂によれば広田君発案で彼はノリノリらしい。
「須藤君の執事姿見たかったな…。」
「…絶対似合わないから。」
「いや絶対似合」
「美沙子のクラスは何するの。」
「あ、話逸らした!」
私が言い寄ると須藤君は目線を逸らす。
意地でもやらない気だな…くそう。