コーヒーの君へ
彼を探り始めて最初の1週間、校内での彼は淡々と授業をこなし、昼休みは中庭で昼寝か図書館で勉強していた。

2週目の1日目、放課後の彼を追った。
見覚えのある道を通り、もしや、ご近所さんでは...?と期待していた司を、彼は良い意味で裏切った。


彼があの店に入っていったのだ。

まさか彼があの店に通っていたなんて...!

いや、だが、それだけであんなにコーヒーの香りが染み付くだろうか?

高鳴る鼓動を抑えようともせず、あの店へと足を踏み入れた。
< 6 / 7 >

この作品をシェア

pagetop