悪魔なCEOとワガママお嬢様
ハァ…と、再びため息をつくと男はパソコンの画面を閉じてこちらに向き直る。
「つまらない事言って橘を困らせるな」
「?!わ、私は別に「それと!!」」
私の反論なんて聞こうともしないで被せてくる。
「な…何よ」
「目上の者に対しての口のききかたも知らないようだが…学校で習わなかったのか?」
(こいつ!!また馬鹿にして!!)
「あぁ、長い事 英語しか話してないから敬語なんて難しかったかな?でも残念ながらここは日本だ きちんとした日本語を話す様に…それと…」
(まだ何か言うつもり?!
…こんな事なら話し始めるんじゃなかった)
これ以上聞きたくないって態度で示す為、唇を噛みプイッと左側の窓の方を向く。
そんな私を見てフッと笑ったかと思うと…
「それと、さっき人の事をとんでもない呼ばわりしてたけど…俺より遥かにとんでもないお前に言われたくないね」
?!
ガバッと振り返ると何がそんなに面白いのか……
笑ってる。
「自覚なしか?」って更に失礼極まりない事言われてるはずなのに、反論するのも忘れて作り笑顔でも冷笑でもないその笑顔を私はただただポカーンと見ていた。