悪魔なCEOとワガママお嬢様
***
エントランス脇にある扉を開けると、そこは
広々としたアイランドキッチンだった。
大理石で出来たカウンターテーブルには作りたてのサンドイッチが置かれていた。
「さぁさぁお座りくださいな」
私達が来た事に気付いた幸子さんが振り返った。
促されるまま席に付くとティーカップにいい香りのする紅茶が注がれる。
「いつもここで食事してるの?」
「ん?あぁ、ダイニングもあるけどこの家には俺一人だけだったし…わざわざ運んでもらうのも面倒だろ」
と、言いながらサンドイッチに齧り付く。
ダイニング以外で食事した事がないから少し驚いたけれど、まぁ言われてみればそうか…と納得し私もサンドイッチに手を伸ばす。
「………………」
「食べないのか?」
「どうかされましたか?」
持ったままなかなか食べない私を二人が見てる…………けど!
「………いらない」
「………は?」
チラッと隣を見ると、口の中のサンドイッチを噛むのも忘れてこっちを見てる男と不思議そうな幸子さん…。
「いらないって言ったの」
気まずくなって視線を逸らしながら着たばかりのシャツワンピの裾をモジモジいじってみる。
「サンドイッチはお嫌いでしたか?」
幸子さんが気を遣ってくれるけれど……
サンドイッチが嫌いな訳じゃない。
「別に……私、部屋に戻るわ」
椅子から立ち上がりキッチンを出ようとすると背後から苛立たしげな声がした。
「待てよ!せっかく作ってくれたのにそんな言い方ないだろ!」
「…………」
「旦那様、私は気にしておりませんよ」
「幸子さんが気にして無かったとしても言い方ってもんがあるだろ!作ってもらって感謝のいとつも…「うるさい!」」
(黙って聞いてたけど食べなかったくらいでこんなに怒る必要あるの?!)
「…うるさいだと?」
「…えぇ!うるさいわ!私は要らないって言ったでしょ!」
言い捨てて部屋に戻ろうとしたらガタッと椅子から立ち上がる音と共に後ろから伸びてきた手に腕を掴まれた。
エントランス脇にある扉を開けると、そこは
広々としたアイランドキッチンだった。
大理石で出来たカウンターテーブルには作りたてのサンドイッチが置かれていた。
「さぁさぁお座りくださいな」
私達が来た事に気付いた幸子さんが振り返った。
促されるまま席に付くとティーカップにいい香りのする紅茶が注がれる。
「いつもここで食事してるの?」
「ん?あぁ、ダイニングもあるけどこの家には俺一人だけだったし…わざわざ運んでもらうのも面倒だろ」
と、言いながらサンドイッチに齧り付く。
ダイニング以外で食事した事がないから少し驚いたけれど、まぁ言われてみればそうか…と納得し私もサンドイッチに手を伸ばす。
「………………」
「食べないのか?」
「どうかされましたか?」
持ったままなかなか食べない私を二人が見てる…………けど!
「………いらない」
「………は?」
チラッと隣を見ると、口の中のサンドイッチを噛むのも忘れてこっちを見てる男と不思議そうな幸子さん…。
「いらないって言ったの」
気まずくなって視線を逸らしながら着たばかりのシャツワンピの裾をモジモジいじってみる。
「サンドイッチはお嫌いでしたか?」
幸子さんが気を遣ってくれるけれど……
サンドイッチが嫌いな訳じゃない。
「別に……私、部屋に戻るわ」
椅子から立ち上がりキッチンを出ようとすると背後から苛立たしげな声がした。
「待てよ!せっかく作ってくれたのにそんな言い方ないだろ!」
「…………」
「旦那様、私は気にしておりませんよ」
「幸子さんが気にして無かったとしても言い方ってもんがあるだろ!作ってもらって感謝のいとつも…「うるさい!」」
(黙って聞いてたけど食べなかったくらいでこんなに怒る必要あるの?!)
「…うるさいだと?」
「…えぇ!うるさいわ!私は要らないって言ったでしょ!」
言い捨てて部屋に戻ろうとしたらガタッと椅子から立ち上がる音と共に後ろから伸びてきた手に腕を掴まれた。