雨宿り
「今日も雨だねえ。」
夏帆が机に座り窓から見える景色に
ため息をつく。
「うん!そうだね!」
「晴〜、なんか嬉しそうだね!
なんかあった?」
「えっ?ううん。なんにもないよ!」
「え〜?怪しい〜。」
怪しがる夏帆に慌てて首を横に降ってると頭に手をドンと置かれた。
「なになに〜?なんか面白い話〜?」
「あー、夏樹!なんかね、晴がニヤニヤしてるんだよね〜!」
「に、ニヤニヤなんかしてないし!」
私と夏帆と夏樹は昔から仲がよくて
よく3人で遊んだりしている。
「晴が?、、えー、なんかあったのかよー」
一瞬夏樹の声が低くなってびっくりしたけど気のせいだったみたいで安心する。
「雨が大好きだからねー晴は!」
「っっ、」
いつもなら、雨が大好きなんて
普通に言えたのになんだか雨くんを
意識してしまい言葉に詰まった。
「晴?」
「ま、まあね!梅雨大好き〜。」
必死に言葉を繋げると夏帆も夏樹も
納得したように自分の席に戻った。