雨宿り
「いつも、ここに来てるの?」
「まあね。俺の好きな場所だから」
ふ、と微笑んだ雨くんは空を見上げた。
「雨、、止んで来たな」
くるしそうに小雨になってきた空を見つめながら雨くんはそう言った。
「うん、そうだね。雨くん、なんか具合悪いの?」
「え?い、や、、別に悪くないよ。
それじゃ、またな。」
「え?あ、うん。またね」
わたしのあたまをぽんぽんと触って
雨くんは、どこかに帰ってしまった。
なんか苦しそうだったけどなんだったのかな?もしかして、病気?
大丈夫かな??
「わたしもかえろ、、」
携帯でとった紫陽花の写真を見ながら
帰っていると突然後ろから抱きつかれた。
「えっ??」
「よ!!晴!」
「夏樹か!びっくりしたなあ!」
「今日帰るの遅くね?」
「うん、よるところあったから。」
「へー、どこ?」
隣を歩きながら夏樹は淡々とした様子で質問してくる。
「んーと、他の学校の友達と」
「ふーん、そっか。」
なんでか少し拗ねている夏樹に
くびをかしげる、
「え?夏樹、なんか怒ってるの?」
「別に?怒ってないけど、」