あいつじゃなくて俺を見ろ
「なんでいるの?
 なんでここにいるって分かったの?」


「いや、だって泣きながら通り過ぎって
 行ったろ? 
 って、気づくわけねぇだろうけど…」


確かに…
わけも分からず走ったから、気づいてはない


真はもしかして心配して追いかけて来てくれたのかな?


「ごめんね、心配させて!
 もう、大丈夫だから!」


精一杯の笑顔を見せて、私は座り込んでいた腰を上げた


忘れてたけど、体育委員はどうなってんだろ?


なんかやばいよね、たぶん…


「おい、なんで笑うの?お前」


へ?…


「急にどうしたの?真…?!
 そんなことより、体育館行かないと!」


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