あいつじゃなくて俺を見ろ
俺が言い放つと


「ひどいよ、ホントに大好きなのに」


そう言うとその女は走って逃げてった










「いい加減、あいつを開放してやらないと
 いけないな
 でも、最後のデートくらい付き合って
 くれ、美空。
 俺のワガママに最後まで付き合わせて
 ごめんな」
 

俺が決意してる頃




「完全に騙されたわね、橋田美空。
 佐久間先輩にちょっと気に入られた
 からっていい気になって
 いい気味だわ」


走り去った女がそう呟いていて、怪しげに笑ってたなんて俺は知らない










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