eternity
~放課後~
放課後、りっちゃんは杏と一緒に帰った。
うんうん、りっちゃんもやれば出来るじゃん!
今日は珍しく杏にりっちゃんから「久々に一緒に帰らないか?」と誘っていた。
いつもは杏が誘うから珍しい光景を見た気がする。
クラスの人も、
「ぉぉ、あの柳也が誘ってるぞ」
「明日は雨か?」
「馬鹿、雨なんて生ぬるい槍だ槍」
「槍なんかですむかよ、隕石とかじゃね?ノストラダムスの予言的中じゃね?」
なんてみんな好き勝手なことを言って盛り上がっている。
確かにりっちゃんの方が誘うのは珍しいけど・・・。
だからと言って槍とか隕石とかはちょっと酷いよね?
りっちゃんはぶっきらぼうでわがままだけど本当は優しい人なんだよ。
・
・・
・・・今日は一日良く晴れていた。
だから夕焼けが綺麗に違いないと思い私は1人、学校の教室で夕焼けを待っている。
この学校は酷いことに屋上へは出入り禁止なので屋上から夕焼けを見ることは出来ない。
なんだかすごく残念・・・
私は1人でいる時間は嫌いじゃないし、夕焼けを待つ時間は嫌いじゃない。
「にゅふふ、今日の夕焼けは何点くらいかな?」
そんなことを1人呟いてみる。
帰りのホームルームからだいぶ時間がたっているのでもう教室には私しかいない。
「65点くらいじゃないの?俺も夕焼けにはうるさいんだよ」
っ!!
びっくりした。
だって誰かいるなんて思ってなかったから。
ぅぅ、これじゃ私は1人教室で独り言をつぶやく怪しい女子生徒Aというレッテルが・・・
「って、柚明君じゃない、脅かさないでよ」
ごめん、ごめんと軽い感じで謝ってくる。
「で、りのりのは今日も夕焼け?」
「そだよ」
柚明君は高等部1年の秋に知り合ったお友達で実はこの学園への転入生。
1年の秋に急にこっちへ引越ししてきたというわけ。
転入当初は色々黒い噂があったけれど気さくで何でも相談に乗ってくる大切なお友達。
ただ残念なことに柚明君は黙っていれば2枚目だけど喋るととたんに3枚目な可哀想な人。
ついでに言うとさっきはりのりのと呼んだけど柚明君の気分とかによって私の呼び名が、りのりんとかに変わる。
未だに法則とかがわからないけど、どれも結構恥ずかしいということは確定事項らしい。
一番酷かったのに、のりりんというのがあった。
私、りのだよ?のりじゃないよ?
「とっくに放課後なのに柚明君は今まで何してたの?」
柚明君は変わっているから今まで寝ていたとかわりとありそうで怖い。
友だちに起こされずに今にいたる・・・、なんか可哀想だよ。
柚明君、強く生きてね?
「部活だよ」
柚明君にしては普通な返答にちょっち残念。
柚明君の部活って確か・・・運動部だったよね。
時計を見るけどまだ部活の真っ只中。
下校時刻まではまだまだ時間があった。
「いや、部活中にこんなところ来ちゃだめじゃないの?何か忘れ物?」
「俺はもう帰るの、見たいテレビあるから」
この会話だけを聞けばかなりいい加減な部員だと思われるが、2年のときはキャプテンを務めていた実力者。
今は後輩にキャプテンの座を譲っているが実力もかなりのもの。
部活でも黙っていれば2枚目キャラなのだが後はお察し。
ただ、部活の後輩には結構好かれているみたい。
実力もあるし、面白いというところが良いみたい。
でも女子には面白い先輩、男子には実力のある先輩止まり。
浮いた話は今のところ聞いてない。
「ときに柳也はもう帰った?」
「うん、帰ったよ」
「なんだよぉ、せっかく寝ずにプレイした柳也に借りてるゲームの感想を聞かせてあげようと思ったのに」
本当に残念そうに落ち込む。
帰宅部がこの時間まで残っていることのほうが不自然だと思うんだけどな?
「何のゲーム借りてたの?私で良かったら言伝あずかるよ?」
柚明君のことだからやっぱり借りたゲームというのはアクション系かな?
それともシューティング系とか?
「いやいや直接電話すれば良いし、りのっちにそこまで迷惑かけられないよ」
「そう?」
「じゃあテレビあるから帰るね、りのぽんも夜遅くなる前に帰るんじゃよ」
そういって柚明君は帰っていった。
それにしても帰るんじゃよっていったいいつの人?
相変わらず掴みどころのないと思った。
・・・余談だけど今日の夕焼けは柚明君の言うようにあまり綺麗ではなかった。
放課後、りっちゃんは杏と一緒に帰った。
うんうん、りっちゃんもやれば出来るじゃん!
今日は珍しく杏にりっちゃんから「久々に一緒に帰らないか?」と誘っていた。
いつもは杏が誘うから珍しい光景を見た気がする。
クラスの人も、
「ぉぉ、あの柳也が誘ってるぞ」
「明日は雨か?」
「馬鹿、雨なんて生ぬるい槍だ槍」
「槍なんかですむかよ、隕石とかじゃね?ノストラダムスの予言的中じゃね?」
なんてみんな好き勝手なことを言って盛り上がっている。
確かにりっちゃんの方が誘うのは珍しいけど・・・。
だからと言って槍とか隕石とかはちょっと酷いよね?
りっちゃんはぶっきらぼうでわがままだけど本当は優しい人なんだよ。
・
・・
・・・今日は一日良く晴れていた。
だから夕焼けが綺麗に違いないと思い私は1人、学校の教室で夕焼けを待っている。
この学校は酷いことに屋上へは出入り禁止なので屋上から夕焼けを見ることは出来ない。
なんだかすごく残念・・・
私は1人でいる時間は嫌いじゃないし、夕焼けを待つ時間は嫌いじゃない。
「にゅふふ、今日の夕焼けは何点くらいかな?」
そんなことを1人呟いてみる。
帰りのホームルームからだいぶ時間がたっているのでもう教室には私しかいない。
「65点くらいじゃないの?俺も夕焼けにはうるさいんだよ」
っ!!
びっくりした。
だって誰かいるなんて思ってなかったから。
ぅぅ、これじゃ私は1人教室で独り言をつぶやく怪しい女子生徒Aというレッテルが・・・
「って、柚明君じゃない、脅かさないでよ」
ごめん、ごめんと軽い感じで謝ってくる。
「で、りのりのは今日も夕焼け?」
「そだよ」
柚明君は高等部1年の秋に知り合ったお友達で実はこの学園への転入生。
1年の秋に急にこっちへ引越ししてきたというわけ。
転入当初は色々黒い噂があったけれど気さくで何でも相談に乗ってくる大切なお友達。
ただ残念なことに柚明君は黙っていれば2枚目だけど喋るととたんに3枚目な可哀想な人。
ついでに言うとさっきはりのりのと呼んだけど柚明君の気分とかによって私の呼び名が、りのりんとかに変わる。
未だに法則とかがわからないけど、どれも結構恥ずかしいということは確定事項らしい。
一番酷かったのに、のりりんというのがあった。
私、りのだよ?のりじゃないよ?
「とっくに放課後なのに柚明君は今まで何してたの?」
柚明君は変わっているから今まで寝ていたとかわりとありそうで怖い。
友だちに起こされずに今にいたる・・・、なんか可哀想だよ。
柚明君、強く生きてね?
「部活だよ」
柚明君にしては普通な返答にちょっち残念。
柚明君の部活って確か・・・運動部だったよね。
時計を見るけどまだ部活の真っ只中。
下校時刻まではまだまだ時間があった。
「いや、部活中にこんなところ来ちゃだめじゃないの?何か忘れ物?」
「俺はもう帰るの、見たいテレビあるから」
この会話だけを聞けばかなりいい加減な部員だと思われるが、2年のときはキャプテンを務めていた実力者。
今は後輩にキャプテンの座を譲っているが実力もかなりのもの。
部活でも黙っていれば2枚目キャラなのだが後はお察し。
ただ、部活の後輩には結構好かれているみたい。
実力もあるし、面白いというところが良いみたい。
でも女子には面白い先輩、男子には実力のある先輩止まり。
浮いた話は今のところ聞いてない。
「ときに柳也はもう帰った?」
「うん、帰ったよ」
「なんだよぉ、せっかく寝ずにプレイした柳也に借りてるゲームの感想を聞かせてあげようと思ったのに」
本当に残念そうに落ち込む。
帰宅部がこの時間まで残っていることのほうが不自然だと思うんだけどな?
「何のゲーム借りてたの?私で良かったら言伝あずかるよ?」
柚明君のことだからやっぱり借りたゲームというのはアクション系かな?
それともシューティング系とか?
「いやいや直接電話すれば良いし、りのっちにそこまで迷惑かけられないよ」
「そう?」
「じゃあテレビあるから帰るね、りのぽんも夜遅くなる前に帰るんじゃよ」
そういって柚明君は帰っていった。
それにしても帰るんじゃよっていったいいつの人?
相変わらず掴みどころのないと思った。
・・・余談だけど今日の夕焼けは柚明君の言うようにあまり綺麗ではなかった。