eternity
~放課後~
「今日は杏と一緒に帰らないの?」

放課後、1人で帰ろうとするりっちゃんに声をかける。

「あいつは委員会があって遅くなるんだって」

だから先に帰る、と言いたげに鞄を持ちあげる。


「待ってあげたらいいじゃん」

「はぁ~?何で?」

待つという選択肢はなかったみたい。

「りっちゃん、彼氏!杏、彼女!」

はぁ~、りっちゃんに甲斐性を求めるのは酷だと思っていたけどここまで甲斐性がないとは思ってなかったよ。

「お前、将・来・絶・対・に悪い姑になるな」

ぬ~、なんでそうなるのよ。

「っていうか杏のやつが遅くなるから先に帰ってていいって言ったんだよ。だから俺は先に帰るんだよ」

そう言われると何も言い返せない。

そもそも先に帰っていいっていうことをもっと早く言ってよ。


朝に杏からりっちゃんの最近の態度のことを聞いてたこともあり今日はりっちゃんと一緒に帰ることにした。

私が「一緒に帰る」と言い出すと一回だけ「何でだよ」と不機嫌オーラぷんぷんで言われたけど、それ以上何も言わなくなった。

私が一緒に帰ること自体は別にどうでも良かったみたい。
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