独り歩き〜冷めたキミの目〜
キミの目。
次の日曜日、俺は奈々に呼び出されて河原にいた。
まだ来ていない奈々を待ちながらボーッと考える。
呼び出されて何を言われるかだいたい予想はついている。
あんだけアピールされればいくら鈍感な俺でも気がつく。
でも今の俺にはやっぱ広瀬しか考えられないし、忘れられない。
どうしたら奈々を傷つけずに済むだろう…
そう考えていると遠くで手を振ってる奈々の姿が見えてきた。
「涼!!」
名前を呼ばれて微笑み返す。
しばらく沈黙が続く中、俺はただひたすら奈々の言葉を待っていた。