未熟女でも大人になっていいですか？
「高島 望さんと言うんです。こっちは昨日話した母の妹で『館山 桜（たてやま さくら）』伯母さん」


お互いを紹介し合って顔を確認してもらった。


「どうも初めまして。高島です」


極めて優秀な態度を見せて礼をした。


「あ…まぁ、どうもご丁寧に。館山と申します……」


驚いた表情のままでお辞儀を返した。

その意外な態度を不思議に思いながら伯母に向かって話を続けた。


「伯母さん、昨日話せなかったんだけど、実は今、彼と一緒に暮らしているんです。先週はご両親にもお会いしてご挨拶もさせて頂きました」


散々な結果だったのはさて置いて、とにかく安心させておこうと思った。


「まぁ！もう一緒に住んでるの！？じゃあ来ない方が良かったわねぇ」


完全にお邪魔だったわ…と恐縮がる。


「そんなことないのよ。伯母さんならいつ来られても大歓迎！」


どうぞ中へ…と招きながら玄関の方へと向き直った。




「……伯母さん？」


ついて来ないのを不思議に思って振り返ると、その場に立ち竦んでいる伯母は、じぃっと高島の背中を見つめている。



「どうかしたんですか？」


玄関脇に食材の入ったマイバッグを置いて声をかけ直した。

ぼんやりと立ち竦んだままの伯母の桜は、ぽつり…と小さな声を発する。




「驚いたわ」


「えっ？」


顔を覗き込んだ。


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